Dismaland訪問記-4 アトラクション編
園内には乗りものや射的のような遊べるアトラクションも多数あります。
例外なく頭にネズミの耳をつけた無愛想な係員がついていて
ときに無気力に、ときにはアグレッシブな接客を披露してくれます。
メリーゴーラウンドの馬が吊されて、白衣の男の座る段ボールには「ラザニア」。
牛肉100%を謳うラザニアに馬肉が混ぜられていた事件があったそうで、
それをモチーフにしているようです。
おいそこの係員、なんだか楽しそうじゃないか
「金床を落とそう」のコーナー。
金床をピンポン球で落としてゲットしよう!
できるわけありません。
お金を払うと精気のない顔をしたお兄さんが
無表情のまま3つのピンポン球をぞんざいに放ってよこしたり、
ときに客の足元に落として拾わせたりしてくれます。
惜しくも金床ゲットを逃すと、残念賞として
「何の意味もないゴムバンド」と書かれた赤いリストバンドを、
当然投げてよこしたり、あらぬ方向へブン投げてくれます。
弾痕だらけの射的コーナー。
ボートを操縦しようのコーナー。
ボートにすし詰めでやってくる難民か沿岸警備隊か!
さあ君ならどっちを選ぶ?
ボートから落ちて波間に浮かぶ難民の姿も。
あまりにもタイムリー。
パターゴルフのコーナーですが
GOLFのOの文字が破れてUになってました。GULF。壁からはオイルが。
客が途切れて係員さんが座り込んでます。
ラバーダック釣りのコーナー。
重油にまみれて力なく浮いているあひるちゃんを竹竿で釣り上げます。
釣り針の動きに意識を集中していると、
やる気のなさそうな係員のお姉さんがやってきて
釣ろうとしているあひるちゃんを竿でダイナミックに動かしたり、
用もないのに池と客の間を釣り竿を押しのけて通ったり。
万が一釣れてもあひるちゃんを保護することはできず、
なぜか頭上に吊されている紙に印刷されたサーモンの切り身を押しつけられます。
哀れなあひるちゃんは重油の池に放り込まれてしまいます。
なかなか釣れずにモタモタしていると、無表情に釣り竿をふんだくられて終了。
中央のペリカン。あひるちゃんのお母さんでしょうか。
口には空き缶がぎっしり。
アトラクションでは係員がダルそうに対応したり、
横柄な物言いで客を雑にあしらったり、
ボサーっとうつむいたまま突っ立っていたり、
お金を受け取っておつりを渡すのにたっぷり1分ほどもかけたり、
そんな光景があちらこちらで見られるのですが、
来園者のほうもそこはわかってらっしゃるので
そういったこの場所ならではの接客を、誰もが楽しんでいました。
むしろそれがこのDismalandの魅力の大きな一部分だったように思います。
こればっかりは写真には映らない、現地ならではの体験でした。
エントランスゲートの警備員が銃を携えて園内に睨みをきかせています。
こっそり撮影したら…見つかった!
無言で(バン、バン)と撃たれました…
無愛想ですが彼らなりのサービス精神を見せてくれます。
来園者がどんなに笑顔でも釣られて笑ってしまったりはしません。
Dismalandの雰囲気を壊すことなく、この場所をサポートしている彼らは
「本物」に負けないキャスト、立派なプロフェッショナルでした。
~つづく