Dismaland訪問記-1 往路編
2015年8月、イギリスで突如開催がアナウンスされた
Banksyによるテーマパーク(風アートイベント)、Dismalandへ行ってきました。
9月27日までのわずか5週間ほどの会期だったDismaland。
日本語での訪問記は数えるほどのようなので
せっかくだから私の記録を残しておこうと思います。
Dismalandへ行きたいがために急遽飛行機の切符を手配し、
ロンドンに到着して3日目の2015年9月25日。
日本の自宅からオンラインでチケットを正規に購入することのできなかった私は、
ebay.co.ukを利用してこの日のチケットを入手しました。
イギリスのオンラインチケットは、
写真のようなファイルがメールで送られてきて
自分で印刷して持って行くというシステムになっているようです。
チケットにはイスラム系の名前が記されていましたが、
「Dismalandのセキュリティがダンボール製のハリボテだってのは知ってるだろ?」
という相手の言葉を信じることにしました。
Dismalandは5ポンドのオンラインチケットだけでなく
3ポンドの当日券もあるのだけど
当日券も連日長蛇の列ということらしく、
後述する現地への交通手段の時間的・金銭的コスト、
限られた滞在時間とを天秤にかけて
「ぶっつけ本番で行ってみてダメだったらイヤ」
という結論を経ての選択です。
ちなみに訪問時1ポンド=180~190円。
しかし現地では1ポンド=1ドルくらいの感覚で物を売っているので、
何をするにも物価が日本の倍くらいに感じます。
フィッシュ&チップスが10ポンドなら2000円近いわけです。
Dismalandはロンドンから西へ200km、
ウェストン=スーパー=メアで開催されました。
ロンドンから電車を乗り継いで、早くても2時間強。
イギリスの鉄道はラッシュを避けた時間で予約すると割引になったり、
往復で予約すると復路はタダ同然の値段になるなど
日本にはない独自のルールがあり、今回ウェストン=スーパー=メアまで行く場合
ラッシュの時間帯で予約すると往復200ポンド(3.6万円!)
→ラッシュアワーを避けると86ポンドまで費用を圧縮できます。
つまり朝イチで(ロンドン午前4時出発とか)でDismalandの当日券を取ろうとすると
チケット代は安くなるけどそれ以上に往復交通費がかさみそうだったんですね。
というわけでラッシュを避けるオフピーク割引で一番早い便だと、
ロンドン・パディントン駅を8:45発、ウェストン=スーパー=メア到着は
Dismaland開園と同時刻の11:00という行程になりました。
これだと当日券狙いはきびしいですね。
車体がやたらデコボコして凄みのあるGreat Western Railwaysの特急に乗り込んで
ロンドンを離れます。
ロンドン・パディントン駅。歴史を感じさせる広々とした構内に旅情が刺激されます。
指定席はこんなふうになっていて
「ここの席はリザーブされてるから切符のないヤツは座るなよ」というのが一目瞭然。
コッツウォルズの田園風景を走り抜けていきます。
Chemical BrothersのStar Guitarが思わず脳内で再生されます。
特急から乗り換え。
イギリスでは自転車を鉄道に持ち込んで利用する人が珍しくないようです。
車内には自転車を置くことのできるスペースが取ってあります。
ウェストン=スーパー=メアに定刻で到着しました。
いなか町ですがDismaland目的の利用客がたくさん降りていきます。
道路にはステンシルでいかにもな経路が示されていました。
気分がいやがうえにも高まります。
いよいよ見えてきました!
~つづく